昔の話でも その3
森は三井物産から政界入りをした人物であり、三井にいたころ、明治末から大正はじめにかけて、井上馨や三井の益田孝と孫文・胡漢民とのあいだで交渉のおこなわれた満州買収計画にも一役買っていました。
かれは長く三井物産の中国支店におり、「支那通」をもって任じていましたが、当時から中国浪人や現地の軍人、右翼などと深いつながりをもっていました。
森は手段をえらばないマキャヴェリストであり、政友会にあっても、さまざまの陰謀をたくましくした黒幕でした。
朴烈事件に火をつけて、これを若槻内閣攻撃の手段につかったのも森の作戦だったといわれているし、若槻内閣の崩壊のさい枢密院に手をまわした点でも、森の働きは大きかったといわれます。